つわり(重症妊娠悪阻)で2週間入院した話【東京リバーサイド病院・費用も赤裸々に公開】

妊娠・出産

初産で、妊娠発覚からしばらくしてつわりはじわじわとやってきました。それが他の人と比べて普通なのか重いのか、初めてのことで判断できず、「もっと辛い人もいるんだから」と自分に言い聞かせながら耐え続けていたところ、ある日突然入院することになりました。

点滴に頼れることへの安堵感がある一方、頭の中を占めていたのはこの2つの不安でした。

  • どのくらいの期間、入院することになるのか?
  • 費用はどのくらいかかるのか?

この記事では、入院までの経緯・入院生活のスケジュール・かかった費用まで、当時の日記と医療費の領収証をもとに詳しくまとめました。同じ不安を抱えている方の参考になれば幸いです。


つわりで入院するまでの経緯

水分が取れなくなっていた

食べたいという意欲はあり、何かしらは口にしていましたが、飲み物をまったく受け付けなくなっていました。入院前日の食事内容は、とうもろこしとさつまいものスープ(この頃スープストックトーキョーにはまっていました)、蒸したさつまいも、シロクマアイスバー。結局、すべて戻してしまいましたが……。

「食べたいのに食べられない、飲みたいのに飲めない」——つわりの辛さは、経験した人でないとなかなか伝わらない種類のものだと思います。

通勤電車でめまい

車内でじわじわと気分が悪くなり、途中下車しました。初めてのことではなく、妊娠発覚からこれまでに何度かありました。めまいがして眼の前が真っ暗になり、ホームの端でしゃがみ込んでじっと耐えていると、しばらくして視界が戻ってきました。水分不足による影響だったのだと思います。水分補給がいかに大切か、身をもって痛感しました。

今思えば、この時点で「社会生活に支障が出ている」サインだったのですが、当時は「もう少し頑張れば大丈夫」と思っていました。

クリニックに助けを求める

会社に「休みます」と連絡したとき、その無力感と体調の悪さで涙があふれました。本当に弱りきっていました。

妊婦健診でお世話になっているくすの木レディースクリニック北千住の最寄り駅で途中下車していたので、すがる思いで電話しました。

「電車もムリ、会社に行けない、ずっと気持ち悪い、点滴とかしてもらえないですか……?」

懇願したところ、「点滴できるかはみてみないと分からないけど、今から来てもらって大丈夫ですよ」と言ってもらえました。

力を振り絞ってクリニックへ向かい、尿検査を受けた結果は「ケトン体3+、要するに飢餓状態」とのこと。「診断書を書いて病院に連絡とるから、このままタクシーで向かってすぐ入院した方がいいよ。その方が安心できるでしょ?しんどかったですね。」と言われ、荒川区南千住にある東京リバーサイド病院へその足で向かうことになりました。

まさか即日入院になるとは思っておらず驚きましたが、「入院すればこの苦しみが和らぐはず」という安堵感が大きかったように思います。先生に寄り添ってもらえたことが心強くて、その場で泣きました。

💡 つわりで受診するタイミングの目安

私の経験をふまえると、以下のような状態が続いている場合は早めにクリニックへ相談することをおすすめします。

  • 水分(水・お茶など)をまったく飲めない日が続いている
  • 食事を受け付けず、体重が急激に減っている
  • めまいや立ちくらみがある
  • 通勤や日常生活に支障が出ている

「これくらいみんな乗り越えているんだから」と思わず、つらいと感じたら早めに受診してください。


入院生活のスケジュール

重症妊娠悪阻の一般的な入院期間は2週間程度です。入院時の入院診療計画書にも「〜2週間」と記載されていました。

急きょ入院となったこの日は妊娠10週1日目。すでに体重は妊娠前から4kgほど減っていました。

日数 食事 メモ
入院1日目 なし(点滴のみ) PCR検査結果待ちの間、診察用の椅子の上で横にならせてもらう。この待ち時間が地味につらかった……。点滴と吐き気止めを打ってもらい、だいぶ楽になった
入院2日目 絶食 祝日のため夫が荷物を持って面会に来てくれた。入院手続きもこのとき済ませてもらった
入院3〜5日目 朝食のみ 5日目、いつ頃退院できるか医師の煮えきらない返答にやきもきして若干泣きわめいてしまった。心身ともに相当参っていた
入院6〜10日目 朝食+昼食 9日目は絶不調。少しずつ食事が増えていくが、まだ夕食は出ない
入院11日目 朝食+昼食 胸のムカムカがおさまり、気分が良い。見える景色がちがう!
入院12日目 朝食+昼食 先生に「じゃあ点滴やめちゃう?」と言われ、近々退院できるかも?と期待
入院13日目 朝食+昼食
入院14日目 退院

点滴を打ったからといってつわりが劇的に治るわけではありません。ただ、自宅で一人で耐えていたときよりは、確実につらさが軽減されました。「入院してよかった」と思えたのは、11日目あたりから体調が上向いてきたときでした。


入院時の持ち物

病院からの案内(持参リスト)

持ち物 備考
外来でお渡しした書類
診察券・保険証(マイナンバーカード) マイナンバーカードがあると高額療養費の手続きがスムーズ
入院保証金10万円 現金のみ。先払い金として預け、退院時に精算
洗面用具
肌着
室内履き
ティッシュペーパー
パジャマ レンタルも可(私はレンタルを利用)
TVイヤホン 4床・6床室で必要
タオル類 1階売店でレンタル契約が必要

実際に準備したもの

急きょ入院となったため、入院2日目に夫が荷物を届けてくれました。病院の売店で買えるものもありますが、買いに行く元気など到底ありませんでした。病院の案内リストを補足する形で、普段使っているものをまとめ、イラストや置き場所の説明書きを添えて夫にお願いしました。

  • 着替え
  • フェイスクリーム
  • ハンドクリーム
  • 日焼け止めクリーム
  • コンタクト
  • 除菌ウェットシート
  • ロールパン
  • 歯間ブラシ(歯科矯正治療中だったので必須)

また、同室でいびきのひどい方がいたため、ワイヤレスイヤホンのノイズキャンセリング機能には助けられました。笑

入院中はなかなか熟睡できないことも多いので、持っている方は持参をおすすめします。


入院費用【実額を公開】

入院費用は退院時にまとめて支払います。費用に関する不安が少しでも軽減できるよう、実際にかかった金額を赤裸々に公開します。

①病院での自己負担額:175,423円

保険診療 食事(保険) 差額ベッド代(保険外) 小計
2月分 80,233円 4,600円 20,000円 104,833円
3月分 48,230円 7,360円 15,000円 70,590円
合計 175,423円

退院時の実際の支払いは75,423円でした。入院時に現金で預けていた入院保証金10万円を差し引いた金額です(クレジットカードで支払い)。

入院保証金とは、入院時に現金で預ける先払い金のようなもの。退院時の費用から差し引かれます。

高額療養費制度について

高額療養費制度とは、ひと月に支払った医療費が一定の上限額(自己負担限度額)を超えた場合に、申請によって払い戻しが受けられる制度です。私の場合の上限額は約8万円でした。

入院時にマイナンバーカードで手続きしたため、最初から高額療養費を適用した金額のみの支払いで済みました。

ただし、私の場合は入院期間が2月と3月の2か月にまたがってしまったため、恩恵をほぼ受けられませんでした。高額療養費は月ごとにリセットされるため、月をまたぐと上限が2回かかってしまいます。入院のタイミングによっては、月の前半に入院した方が有利になる場合があります。

差額ベッド代について【節約できたかもしれない話】

6人部屋だと差額ベッド代は発生しませんが、入院時に6人部屋が満室だったため、4人部屋に入ることになりました。

体力的にベッドを移動する気力もなかったため「6人部屋に空きが出てもこのままでいいです」と伝えていましたが、振り返ると**「空きが出次第、6人部屋に移してください」と最初に伝えておけばよかった**と思っています。そうすれば差額ベッド代35,000円を節約できたはずです。

なお、病院側の都合で少人数部屋に入らざるを得ない場合は、差額ベッド代の請求自体が認められないケースもあります。入院時はしんどくてそこまで頭が回らないとは思いますが、最初に確認しておくことで、最終的な自己負担額が数万円単位で変わってくることになります。

②健康保険組合からの還付:78,400円

「医療費控除を受けなければ」と考えていたところ、健康保険組合から思わぬ還付がありました。**付加給付(附加給付)**という制度です。恥ずかしながら、自分ごとになるまで知りませんでした。

付加給付(附加給付)とは?

公務員(共済組合)や大企業の健保組合が独自に設定できる上乗せ給付制度です。高額療養費とは別に「月の自己負担が○万円を超えた分を組合が負担する」というしくみで、高額療養費の上限よりさらに低い自己負担額に抑えられることがあります。ご自身が加入している健保組合・共済組合に付加給付があるかどうか、事前に確認しておくことをおすすめします。

還付額 還付時期
2月分 55,200円 5月頃
3月分 23,200円 6月頃
合計 78,400円

③その他の費用

項目 金額
診断書の発行 5,500円
パジャマ・タオル類のレンタル(2週間分) 6,020円
小計 11,520円

④最終的な自己負担額:108,543円

項目 金額
病院への支払い合計 175,423円
健保組合からの還付(付加給付) ▲78,400円
その他(診断書・レンタル) 11,520円
最終的な自己負担額 108,543円

もし最初から差額ベッド代のかからない6人部屋を選んでいたら、約73,000円で済んでいた計算になります。「移動するのもしんどい…」という気持ちは痛いほど理解できるのですが、お金の面でいえば、入院時から6人部屋への移動を申し出ておくのが賢明でした。


まとめ:同じ状況の方へ伝えたいこと

入院生活は丸2週間に及びました。点滴を打ったからといってつわりが劇的に治るわけではありませんが、自宅で一人で耐えていたときよりも、確実につらさを軽減することができました。

振り返って最も伝えたいのは、「これくらいみんな乗り越えているんだから」と自分に言い聞かせるのをやめてほしいということです。通勤電車に乗れない、日常生活に支障が出ている——そういう状態になっていたなら、それはもう受診のサインです。

早めに先生につらさを伝えれば、母性健康管理指導事項連絡カードを書いてもらい、自宅療養という選択肢もあったかもしれません。急きょ入院となる前に、もっと早く助けを求めればよかったと今でも思います。

入院費用については実額を公開しました。「いくらかかるか分からない」という不安が、少しでも軽減できれば幸いです。まずはご自身の体調を最優先に、どうかお体を大切にしてください。

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